総合旅行業務取扱管理者試験を3ヶ月半の独学で一発合格までの道!

自分のこと
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今回はワーホリとは全く関係のない資格試験のお話。

実は、私は2019年のワーホリ期間中に勉強&一時帰国して受験&合格したのです。

せっかくのワーホリ中に、なんで日本の資格試験の勉強を…?と思われるかもしれませんが、

昔一度挫折した資格だったのと、ワーホリ帰国後に旅行関係の仕事をしたいと思っていたので、

ワーホリ中で時間があるうちに勉強をしちゃおう!ということで、無事に資格取得しました。

今後のどなたかの参考用に、私の短期決戦戦略を記録しておきます…!

「総合旅行取扱業務管理者資格」とは?

この「旅行業務取扱管理者」は、旅行業界においては、通訳案内士などと並ぶ国家資格。

“旅行契約に関する事務や旅行の企画造成、旅程管理業務に関する事項の管理・監督”をする者として、

旅行会社の営業所ごとに1名以上いることが義務づけられています。

要は、旅行会社の支店には旅行業に精通するエキスパートを1人おいてください、ということ。

ちなみに「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」(その他に地域限定も)があり、

「国内」はその名の通り国内旅行を、「総合」は海外を含む旅行を扱う営業所に必要です。

国家試験は、年に1回(国内は9月、総合は10月)で全科目合格で資格GETとなります。

 

前職が旅行業だった私は、在職中に独学でチャレンジしましたが見事に不合格。

なにを隠そう、この「総合」の試験は、合格率10%前後の超難関試験。

正直、残業多い&休日出勤多い&試験前の夏が繁忙期の私には無理ゲーでした。

ただ普通、旅行会社に3年以上在籍していれば、事前に「研修」を受けることができます。

この研修は、講義の受講と研修後に修了テストを受験することで試験の科目免除があるので、

この一連の流れを問題なくこなせば基本的には合格できます。独学受験より100倍楽です。

私は在籍2年で独学チャレンジして失敗。その後退職しているので、今回も独学受験。

国家資格とはいえ、前職では資格手当とか昇進に必須くらいで、持ってない人も多かったです。

でも、旅行・観光業に携わっているなら、仕事のためになる勉強なので面白いのです。

私が用意したテキスト

今回は、完全なる独学なので市販のテキストを買うだけ。

ユーキャンや大原の資格講座受講を考えれば、テキスト代だけで済むのは安いものです。

テキストはちょっとお高めなので、メルカリや古本屋で探してももちろん良いです。

Amazon.co.jp

まずこの基本のテキストは必ず最新版を。

毎年なにかと法改正などがあるのでそれが反映されているものを選んでください。

逆に、問題集とかは古いのを使いまわしてましたが、そんなに支障はなかったです。

Bitly

問題集はとにかく1冊を繰り返すのが良し!

このシリーズはもう新しいのが出てないようですが、問題量が多くて良いです。

細かい解答解説はありませんが、自分でテキストを見返して確認してました。

もしくは過去問題集系を買っても良いです。

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→この過去問題集は、出やすい項目に絞ってあって直前の対策に効きます。

が、過去問は公式サイトから過去5年分PDFでダウンロードできるので、

わざわざ買わなくても問題自体は手に入ります。私も、サイトから印刷して問題を解きました。

Bitly

→こちらは必須ではないですが、私は観光資源を覚えるのが大変だったのでこれを追加。

基本テキストの方は、観光地が簡単に羅列されているだけで覚えにくかったので。

Bitly

→これも余力があれば。

地図帳があると、観光資源を覚える時&場所や位置関係を調べる時に便利。

この地図帳は他のテキストと同サイズなのに日本&世界が網羅されてて重宝しました。

短期決戦なら捨て科目を決めて計画的に。

前置きが長くなりましたが、私がどのように勉強したかの話へ移ります。

「総合」の科目は「旅行業法」「約款」「国内旅行実務」「海外旅行実務」の全部で4つ。

その科目それぞれ全てが6割以上正解で、資格合格となります。

すべてをまんべんなく。これが合格率10%たる所以。

とにかく膨大な量、ものすごく広い範囲を勉強し、1日でその試験を受けるわけですから…。

とはいえ、コツと要点はあり、馬鹿正直に一から十まで全てに時間をかけるのはNG!

あくまで、すべてを6割以上解ければ良いというわけです。

旅行業法&約款は最初と最後にさらっと勉強!

4科目のうち、割と簡単なのがこの2つ。

旅行会社勤務ならば知っている内容も多いし、

働いたことがなくても常識的に考えて導ける、という問題も少なくないので基本がわかればOK。

答えに迷ったら「旅行業者でなく旅行者のための旅行業法」と考えること。それだけ。

少しでも旅行者側に不利な感じなら「×」って考えて解くと割と当たります。笑

テキストで学んで、問題集を繰り返し問くだけ。パターンが決まっています。

この2科目にはあまり時間を使わないように、勉強序盤と試験直前の復習のみにおさえます。

国内旅行実務は「JR」と「観光資源」だけでOK

私の中で一番やっかいだった科目が「国内旅行実務」ですが、

「JR運賃料金」「国内航空運賃料金」「国内観光資源」の3つを押さえ、他の細かい項目は捨てる。

正直、配点の高いJRと観光資源さえできれば合格できます。

でも私はJR問題が大嫌い。今時なんで電車料金を手計算させるのか意味不明です。笑

国内観光資源は、特に「温泉」「山」「神社・寺・城」を覚えるのが大変。

でも、観光資源だけで100点満点中40点も配点があるので、かなり重要。

観光についてはとにかく、地図帳とか写真とか背景の歴史とか関連づけて覚えました。

海外旅行実務は、英語ができればアドバンテージ

海外の項目はわりと細かく分かれていて、まんべんなく勉強する必要があります。

「国際航空運賃」「語学」「旅券法令」「税関」「OAG」「海外観光資源」が配点が高い所。

ただし、国内みたいに観光資源をがっつり暗記するのは時間の無駄。

海外観光資源は200点満点中40点だけ。最悪0点でも他で120点以上あれば合格ですから。

全体でいうと「国際航空運賃」「語学」の配点が高いですが、「語学」というのは英語。

私はワーホリで英語を学んでいたし、ちょっとした旅行業界単語さえ覚えれば余裕でした。

多くの受験者はこの「語学」で苦労するらしいので、英語学習者には超ラッキー問題です。

英語が苦手な人は早い段階から地道に練習問題を解いておいた方が良いと思います。

「OAG」のちゃんと時差計算ができれば問題ないので、問題何回か解いてみて慣れるだけ。

余力があれば空港のスリーレターコードなどを覚えるくらいでOK。

あとは「国際航空運賃」を時間かけて満点とれるようにするのが効率的。

JRのような難しいルールは少ないので、仕組みと計算方法さえわかれば意外に簡単な項目。

私の全体スケジュール

まず、「総合」の試験は10月上旬の日曜日が試験なので、それに向けて逆算します。

今回私が勉強を開始したのは6月の最終週ごろ。約3ヶ月半の準備期間でした。

私は2回目の受験(前回は3年前)&元旅行業ということもあって、少しだけ知識があったので、

初めて&全く旅行業に関わりのない人は、1日の勉強時間を数時間増やすことをお勧めします。

ざっくりスケジュール

テキスト問題集
6月(後半のみ)業法/約款
7月国内業法/約款/JR
8月海外国内観光/海外
9月海外のこり海外/JR2周目
10月(前半のみ)過去問

まずはざっくりでいいので、1ヶ月でなにをするかを計画を立てます。

正直、上記の計画を立てたものの、途中でだいぶずれ込んで何度もスケジュールを変更しました。

勉強方法

テキストで理解&暗記したあとに、問題集をやって理解度をチェックをしていきます。

業法と約款にかける時間は半月だけ国内に一番暗記と演習に時間をかけて

海外は国際航空と旅券・税関がメイン、時間が余れば観光資源というイメージ。

テキストの勉強は、私はどうしてもノートにまとめて暗記するタイプなので時間がかかりました。

テキストに直接書き込み&マーカーで覚えられる派の人は、それで全然OK。

特に、国内観光資源はノートまとめをしていたら時間が足りないのでほどほどに。

テキストを読み終わった(ノートまとめ終わった)項目から同時並行で問題集を解いていきます。

時間があれば全てを2周したいですが、時間が足りない場合は苦手項目だけ2周でOK。

こういうのも、様子を見ながら途中でスケジュール変更して決めていきます。

とにかく、テキスト読み込みやノートまとめよりも、問題集に時間をかけてください。

暗記ばっかりより、繰り返し解いて覚える方が早いです。

基本的に、6月〜8月は1日の勉強時間は2時間ほどでした。

ぶっ続けで勉強する集中力がないので、朝と夜など1日何回かに分けて勉強する方が良いです。

とにかく毎日続けること。

最初っから飛ばしてしまうと続かないので、1日1時間でも良いので習慣にすることが大事。

途中でスケジュール調整

計画通り勉強を進めるのは難しく、途中で遅れが生じたり、予想外の科目で手こずったりします。

ちょうど8月上旬に試験日発表&願書受付が始まるので、

申し込みと同時期に、試験日に向けて再度スケジュールの再調整をするのがおすすめです。

ちなみに私は、願書提出はワーホリでアイルランドにいたので、親に連絡して代理提出してもらいました。

8月・9月頃から、1週間ごとにスケジュールを決めていくとよいと思います。

勉強時間も徐々に増やして、9月以降は1日3時間以上に増やしました。

9月1週目・テキスト 海外残り(国際航空)
・問題集  JR&国内航空
・テキスト 確認テスト/業法
9月2週目・テキスト 海外残り(旅券・税関・OAG)
・問題集  国内観光資源
・テキスト 確認テスト/約款
・過去問題 通しで1年分を解いてみる →今後の重点項目を絞る
9月3週目・テキスト 海外観光資源
・問題集  国際航空運賃
・テキスト 確認テスト/JR
9月4週目・テキスト 海外観光資源
・問題集  海外残り全部/国内観光資源2周目
・テキスト 確認テスト/海外
10月1週目・過去問題 2年度分
・問題集  苦手分野2周目
・過去問題集 約款&国内
10月2週目・過去問題 2年度分
・問題集  苦手分野2周目
・過去問題集 国内&海外

まず、8月遅くても9月までに、テキストを全範囲終えた時点で、

1度、1年度分の過去問を4科目一気に通しで解いてみます。

参考書のところでも紹介しましたが、公式サイトで過去5年分がPDFで入手できます。

ページが見つかりませんでした | 一般社団法人日本旅行業協会

試験と同じように時間も測って、業法・約款→国内・海外の順で一気に。

採点をしてみて、自分の実力と苦手範囲を割り出します。

私はここで、①JR、②国内観光、③海外観光が苦手範囲というように絞り込みました。

今後は、時間もないのでその3つも重点的に勉強していくことに。

ただ、海外観光資源は範囲が広すぎるので、勉強する部分を絞って、

出題確率の高い、中国、インド、ハワイ、イタリア、スペイン、フランスを確実に暗記する戦法。

海外観光資源は、今後の旅行プランを考えるつもりで勉強すると楽しかったです。

隙間時間に暗記ものを勉強するアプリ

1日3時間の勉強時間を取っていてもなかなか全範囲を勉強するのは難しいので、

暗記ものは隙間時間を使って勉強するのも一つの作戦です。

私が使ってよかったアプリを紹介します。

 

旅行業務取扱管理者試験 2019

旅行業務取扱管理者試験 2019
開発元:JTB Tourism Research & Consulting Co. 
無料
課金すると全範囲の問題集をダウンロードできて、どこでも問題が解けます。

3レター特訓

3レター特訓
開発元:Sohta Itoh 
¥120
120円かかりますが、空港3レター&航空会社2レターを覚えるのに最適。

日本の山や川を覚える都道府県の地理クイズ

日本の山や川を覚える都道府県の地理クイズ
開発元:kenji kiuchi  
無料
山・川・湖などなど位置関係を覚えるためにも役に立ちました。

試験直前は過去問題集をやりこむ!

10月に入った後は、過去問題集を1冊追加してひたすら解きまくりました。

「業法」と「約款」は毎年出題されるパターンが似ているので過去問でだいぶ力がつきます。

ただ、法改正などが毎年細かくあり、更新があったところは試験に出やすいので追加で情報仕入れます。

また、国内観光資源では最新の世界遺産登録地や新しくできた観光施設が出題される傾向があるので、

試験直前に再度確認をしておきます。これは大原の情報メールマガジンが役に立ちました。

資格の大原-就職の大原 簿記・税理士・公務員等を目指す専門学校
資格の大原 就職の大原 大原学園 大原は、簿記・税理士・公認会計士・公務員・医療事務・医療秘書・基本情報技術者などの資格取得と就職をサポートする専門学校です。

苦手な「JR」も過去問を繰り返し解いて、出題パターンを掴みます。

試験までに、過去5年分のうち残りの4年度分も時間計測して本番と同じように解いてみます。

年度によって、点数のバラつきがあったり、得意の業法約款で点数とれなかったりと、

直前になってもかなり揺らぎがあったので精神不安定になりました。笑

受験&結果発表!

当日の受験会場の様子

当日の会場は、受ける科目数によって教室が分けられています。

旅行業関係者は、基本的に研修を受けて科目免除になっていて、違う会場で業法約款だけを受験します。

また、前年度に数科目だけ合格している人も、次の年に限り科目免除されます。

私のように全4科目受験となると、当日の試験会場は、やっぱり学生がたくさんいました。

なんだかんだで受験者の半分は大学生。大学の資格講座などで勉強して受験する人が多いです。

試験時間は、たいがい余るのでそんなに焦ることなく問題を解くことができます。

受験後は、基本的に翌日以降にユーキャンのサイトで合格速報が掲載されるので、

持って帰ってきた問題用紙と照らし合わせて答え合わせができます。

ここで自分が合格か不合格かは分かってしまうのですが、

2019年は関東の会場が台風で試験延期となったため合格速報は発表されませんでした。

なので、ただただ1ヶ月以上合格通知を待つしかない状態に…

結果発表

受験結果は1ヶ月後の11月。2019年は21日に発表がありました。

当日、公式サイトで合格者の受験番号が発表されるのでWEBで確認できます。

翌日以降に、不合格者にはハガキ、合格者には簡易書留で通知が届きます。

私はすでにワーホリ中のアイルランドに帰っていたので、

実家に合格証が届いたという連絡を親からLINEでもらいました。笑

あんまり自信がなかったので、とても嬉しかったです!!!

ワーホリ帰国後に、改めて自己採点をしてみました。

旅行業法約款国内旅行実務海外旅行実務
92 /10084 /10068 /100164 /200

全科目6割以上で合格なので、国内は本当にギリギリだった〜!!

あとJRを2問落としてたら不合格…。ふ〜。

 

ということで、以上が私が海外にいながら3ヶ月半の資格勉強をした記録です。

ワーホリ途中で、親にテキストを送ってもらい、アイルランドで勉強していました。笑

ワーホリ中はとっても時間がいっぱいあったので、勉強時間も確保することができました。

普段まったく勉強をしない人にとっては、この勉強はちょっときついところがありますが、

旅行業に興味がある人には、単純に勉強になるし面白い内容なので良い資格だと思います。

正直言って、就活にプラスになるかというとかんり微々たるものですが、完全なる自己満です!笑

大人になっても勉強するっていうのは良いものですね〜。

 

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